2017年11月24日金曜日

12/2〜3、富永一朗フェア開催!

日本漫画界を代表するお一人、富永一朗さんのフェア展を、カストリ書房内ギャラリースペースにて、以下の通り開催致します。

長寿番組『お笑いマンガ道場』(1976〜1994)での、鈴木義司先生(平成16年没)との掛け合いも懐かしく、漫画を通して広くご活躍中の富永一朗先生(大正14年生まれ、92歳)。

一般的なイメージとして、番組中に描かれた土管や、おっぱいなどの印象が強いかと思いますが、以前から画集を出版されていることをご存知でしょうか? 今回は富永先生のルーツでもある色鉛筆で描かれた原画をまとめた貴重な画集を展示します。展示期間中は手にとって自由にご覧頂けます。


フェア期間中は、富永先生ご本人からお借りした、貴重な画集を展示。本来であれば、原画をご覧頂きたいところですが、すべての原画は経年劣化しやすい色鉛筆を用いて描かれているため、コンディションが優れません。

「やるならば作品本来の姿を見せたい」との富永先生のご意向もあり、今回は、より鮮やかな画集の展示となりました。



ご覧いただく画集は、一般販売されたことがなく、書店流通のない貴重なタイトルばかりです。富永先生に伺うところでは、すべて自費で製作し施設などに寄贈していたようで、ご本人の手元にもほとんど残っておりません。

この機会に、色えんぴつの繊細な彩色、懐かしくもおかしい情景、人が持つ表情の豊かさ、こだわり抜いた装丁など、貴重な画集を通して、富永先生の世界を改めて感じてください。


また本イベントを記念して、富永一朗先生の限定グッズも販売致します。
当日の販売商品情報などは、鹿鳴商店Twitter(@vita_s_1)で発表して参ります。
グッズが一般販売として商品化されたことも無く、本商品を購入頂ける実店舗様は現在カストリ書房のみ。この機会に是非お買い求めください。

フェイスタオル各種(1,500円税込)


フロストマグカップ各種(3,000円税込)


特製手刺繍Tシャツ(4,800円税込)
刺繍商品をご自身で販売しておられる「Pacastitch」さんにご参加いただきました一点物の商品です。富永先生の女性キャラをすべて手刺繍で再現した温かみのあるTシャツ。


富永一朗 略歴

大正14年京都市に生まれ、母の里会津田島で育つ。父の里大分県佐伯市で小学、中学を終え、昭和18年台湾に渡り、昭和20年台南師範学校を卒業。郷里佐伯で4年間の教職を経て26年に上京、33年杉浦幸雄氏に師事し、漫画家としてスタート。代表作として「チンコロ姐ちゃん」「一朗ミステリー」などがある。また、テレビの「お笑いマンガ道場」のレギュラーとして出演するなど幅広く活躍。
日本漫画家協会会員。漫画集「一朗忍者考」にて昭和61年第15回日本漫画家協会賞大賞を受賞。平成4年紫綬褒章を受章。平成10年勲四等旭日小綬章を受章

画集について

富永先生の画集について世田谷美術館館長大島氏はこう仰っております。(※一部抜粋)

富永さんらしい独特の漫画の面白さを持っている。だが、それ以上に、漫画にはないあるもの、絵画的と言ってもよさそうなものが、歴然と現われている。
具体的には色鉛筆で彩られた漫画的場面の背景画であるが、その多くが一種独特の風景画を構成している。つまり、普通のいわゆる富永さんらしい一コマ漫画の場面を、きわめて漫画的でない風景画の部分が支えており、それら二つの要素は一見離ればなれのように見えつつ、不思議なバランスを保って継がっている。
私が特にここで強調したいのは、その背景をなす風景部分の表現である。直接富永さんに聞いたわけではないのだが、富永さんはこれらの風景描写に当って、―つひとつ特定の場所を持っており、もしかすると現場に行って写生しているのではなかろうか。そう思わせるほど、それらの風景描写に富永さんは身を入れている。
大袈裟に言うと、風景描写の方が主で、漫画は単に口実でしかないのではないのかとさえ思える。山容や樹林の表現ばかりか、季節や天候、朝夕の雲行きに対する富永さんのデリケートな感性が働き、精細緻密な描写が行届いている。それでいて、ある個性的なスタイル(様式)を持っている。謙虚な写実を基盤にした一種の様式化に成功していて、その様式が、富永さんの漫画と違和感なく連結しているのである。
繊細で巧緻な色鉛筆の画肌は、一見カラー石版画のようなテクスチュアーを示し、しかし一層高度な次元に達している。優に美術作品として鑑賞に耐える質の強さを持っている。
長年にわたって人知れず温めてきた視覚体験の蓄積の大きさを推測するのである。漫画の面白さに気を取られて、背景にあるこの奥行きの深さを見過ごすようなことがあっては、いかにも残念である。

会期

2017年12月2日(土)〜12月3日(日)
11時〜18時

場所

カストリ書房(台東区千束4-39-3)内ギャラリースペース

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